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糖尿病治療薬:一緒よりつないで使うほうが効果的??


糖尿病で現在治療を受けてらっしゃる方・・・2種類以上のお薬を飲んでいる人も多いはず。

今回デューク大学の研究チームは現在、糖尿病治療にすでに用いられているGLP-1と今後、糖尿病治療薬として使用されることが期待される薬剤であるFGF21(現在、動物実験段階)を同時に投与する、というよりつなげて投与するとその効果がさらに大きくなることを発見した。

GLP-1は血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌を促すと同時に脳に作用して食欲を低下させる。一方のFGF21はインスリンの効果を上げて摂食量を減らす効果がある。


今回、ゲル状のelastin-like polypeptideでこの二つの薬をつなげて皮下注射して投与したところ、ゆっくりと徐放されることでその効果が強くなったらしい。


両方の薬はアミノ酸の連なったペプチドでできているので内服はできないが(内服しても短いたんぱく質と同じだから消化されてしまう)、くっつけて注射すると効果があがるとのこと。


我々の講座でも前島特任教授の研究から、なんとこのペプチドをほかの薬と組み合わせることで「内服」できることを発見した。

くわしくは「講座業績ニュース:え?オキシトシンを飲む?」をご覧ください。




薬の組み合わせは奥が深いのだ。


出典:

C.A. Gilroy, M.E. Capozzi, A.K. Varanko, J.Tong, D.A. D'Alessio, J.E. Campbell, A. Chilkoti. Sustained Release of a GLP-1 and FGF21 Dual Agonist from an Injectable 2 Depot Protects Mice from Obesity and Hyperglycemia. Science Advances, 2020 DOI: 10.1126/sciadv.aaz9890

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