赤ワイン成分レスベラトロールで相互理解
- DBPM
- 2020年8月14日
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当講座の日出間先生の最新論文です!
赤ワインに含まれるレスベラトロールは抗酸化効果、抗肥満効果などアンチエイジングの有力なファイトケミカルとしてサプリメントや化粧品に配合されています。
今回、相互のコミュニケーションや向社会行動といわれる行動に障害のある自閉症モデルマウスに対して、レスベラトロールにこうした相互理解を必要とする行動の低下を抑制する作用が見出され、レスベラトロールによる社会行動障害の改善の一端を明らかにしました。また、幸せホルモンとも呼ばれるオキシトシンの受容体を欠落し、向社会性が低下してしまったマウスに対してもレスベラトロールは改善効果があることを明らかにしました。
オキシトシンには、アルコールの摂取量を求める気持ちを抑制する作用があることが報告されており(MacFadyen et al, 2016; King et al, 2017; Stevenson et al, 2017,J Addict Med. 2016;10:182-9)、レスベラトロールとオキシトシン-オキシトシン受容体シグナルの活性化が適正な飲酒と相互コミュニケーションの観点からも良い作用をもたらすのではないかと考えています。
お酒とコミュニケーション、見逃せない研究成果です。
出典:
Hidema S, Kikuchi S, Takata R, Yanai T, Shimomura K, Horie K, Nishimori K. Single administration of resveratrol improves social behavior in adult mouse models of autism spectrum disorder
Biosci Biotechnol Biochem 2020 Jul 22;1-8
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